世の中デジタル時代。
音楽レコーディングでの楽器演奏もコンピュータによる”打ち込み”によって仕上げられ、 演奏者は不要という現場も珍しくない。
こんな時代にウッドベース一本でコンピュータに出せない音、打ち込みに 負けない味を出すとの自負を持ち戦っている男がいる。

ジャズベーシスト 河上修

音楽生活40年の大ベテランである。
2010年10月には六本木スイートベイジルにて活動40周年記念コンサートをおこなった。

 

河上修、秋田県生まれ。16歳の時、音楽の世界へ。74年渡辺貞夫カルテットでデビュー。翌年には日本代表として、 スイスのモントルー・ジャズ・フェスティバルへ出演、大好評を博す。
師である渡辺貞夫からは、仕事よりも遊びをまじめにやる事の大切さを学ぶ。
  ◆ 77年八城一夫氏の名盤「サイドバイサイドアゲイン」に参加。
  ◆ 79年から5年間、世良 譲トリオにて活躍。
リーダーアルバムは「ジャンプフォージョイ」「ディアオールドグッドウィン」「ミスターダブルベース」。ジャズの 参加レコーディングは優に200を超える。ポップス・ニューミュージックの人気アーティストのアルバムにも多数参加。 その顔ぶれは夏木マリ、クレモンテ ィーヌ、中島美嘉、大江千里、稲垣潤一、コーザ・ノストラ、ムッシュかまやつ、和田アキ子、hiro、akiko、SMAP、、等他、実に多彩な顔ぶれ。
近年では自己のレーベル「(株)JAH!JAH!JAH! records」の代表プロデューサーも務め、作曲・編曲も多数手掛けている。ピチカート・ファイブ小西康陽プロデュースの東京クーレストコンボの ベーシストでもあり、映画では山田洋次監 督の「男はつらいよ」シリーズの最後の作品まで20作余の音楽制作に参加している。

多彩な音楽キャリアと領域を誇る河上だが、アーティストとして今一番心の芯に燃えているものは、”ジプシージャズ” への熱い思いだと言う。形式ばらず、格好もつ けず、そこに音楽を聴きたい人がいれば街角の路上でもウッドベース一本 でリズムを弾き出す。そのパルスが、聴く人の体を揺らせ、口笛を吹かせ、笑顔を作る。「過去でもなく未来でもなく、 今この瞬間に集い会っている喜びを共有したい・・・」。40年を経て、河上 修の世界はますます味わい深くなる。





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